保坂壮彦日記

ALL IS LOVE IS ALL

泣いてしまうので

 

中学まで野球少年でした。

 

野球大好きでした。

 

でも、好きと上手さは比例しないのです。小学生からずっと野球をやってましたが、一度もスタメンに選ばれることなく。ベンチを温める、銀縁メガネの目立たない、たまに代打で出させてもらえるような選手でした。それでも野球は好きだったので、高校生になっても野球部に入ってしまうかもしれない恐怖症がにょきにょき出てきてしまい、志望していた高校に合格したにもかかわらず、そこに野球部があることを理由に進学をあきらめて。県内の野球部がない公立高校を受験し、入学しましたのです。だって、そこに、目の前に野球があったら、好きだから、下手でも好きだから、野球部に入ってしまいそうだったから。それならば、どうあがいても野球が出来ない環境に入り込めばいいという、浅はかでありとても勇気のいる決断をしたことを、毎春、毎夏、思い出す。

 

甲子園。

 

今年も熱い戦いが繰り広げられているけれど、数年前くらいから、あまり真剣に見ないようにしている。だって、泣いてしまうので。

 

なぜかって?

 

年取ると涙もろくなるの。それもそうだけど。やっぱり、中学で諦めた野球への思いが未だに、その時点の記憶で止まっているからだと思う。すんげえ年取ったけど、未だにあこがれの甲子園に行くために、高校野球を目指そうとしている気持ちが根付いているようだ。

 

とはいえ、ちらちら、ニュース映像は見てしまう。

 

ちらちらね。

 

どっしりみたら、泣いてしまうからね。