保坂壮彦日記

ALL IS LOVE IS ALL

50

 

50

 

とうとう50です。

50歳になりました。

 

いやぁ、まじっすか。いやぁ、まじなんすよね。

 

いつ頃から「僕は●●歳まで生きる」っていうのを意識したのだろうか。生まれたての頃はそんなこと考えもしなかったのは当たり前。幼稚園のころだってそうだろうに。小学生になったって、そんな自分の生きる年数を意識していたことなんてあるわきゃないし。中学生か…。うーん。何歳まで生きるだろうとかはまだまだ思っていなかった気がする。高校生になった頃には少しずつ意識していただろうかな…。

 

根っからの音楽好きなので。雑多に音楽を聴き始めてからは、アーティストの生き様ってやつも意識するようになって。そうだなぁ…最初に寿命というものを意識させられたのは、かのT.REXマーク・ボランを好きになった頃なのかもしれない。

 

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30歳まで生きられないと断言していた彼は本当にその通りに30歳手前で亡くなったという事実を知ることになってはじめて、僕はいつまで生きるのだろうか?ということを意識し始めたような気がする。さらに、所謂、今で言うところの“27クラブ”ってやつを知るようになってだろうか。当時はそんな言葉無かったけど、音楽を掘り下げていくと、27歳で生を全うした才能あるアーティスト達に出くわすことになった。掘って掘ってブルースまで辿り着くと、ロバート・ジョンソンがそうであって。ストーンズブライアン・ジョーンズもそう。ジミ・ヘンドリックスジャニス・ジョプリン、ジム・モリソンなどなど。僕が今更言うまでもなく、才能足る天才ミュージシャンは短命だということを強く認識するようになり。太く短く生きる美学に惚れ込んだ時期もあったはずだ。で。これらを決定づけたのは、ニルヴァーナカート・コバーンの死であった。既に僕は大学生になっていて。親父も病気がちでなんだか長生きはしねぇんじゃないかなって思い始めた頃にカートまでもが27歳で死んでしまったということ。

 

とはいえ、自分は著名人でもないし、天才アーティストでもない。ていうかだからといって短命で終わることが素晴らしいということでもなかった。しかし、カートの死を目の前にして、なんだかダラダラ生きるよりもそっちのほうがいいのかな?とか思っていた気がする。

 

そんな音楽に関わる人として、何歳まで今生を全うするか?なんてこととは別に、一個人として、夢はあれがあって、このくらいの歳に結婚とかして、とか。ぼんやりは考えていた気もする。それでも50歳まで生きている自分を想像することは出来なかったなぁ…。というのも、親父が59歳で他界したのが20代前半のころで。その生き様を息子として見ていると、やはり、僕も短命だろうなと思うようになったわけで。でももし、長く生きながらえるのならば、愛すべきジョン・レノンが亡くなった40歳くらいまでは生き延びてやろうと思い決断した気もする。

 

でも、軽々と40歳超えても生きている自分がいたわけで。うーん。40歳なりたてのころだって、50歳まで生きるかどうかなんて、50歳より先まで生きれるとも思っていなかったよなって思うわけで。

 

そしたら、昨日、50歳になっちゃったんです。

 

人生100年時代とか言うじゃないですか。なんかそういうフレーズがある。そんなのあるわけないじゃんとかつい最近まで思っていたけど、実際半世紀生きたというところまでくると、朧気ながら、“よし。人生の折り返し地点に着いたぞ”と思い始めた自分がいるのです。きっと50という数字のキリがいいのだからかもしれない。実際100歳まで生きたいとか、まあ、健康でいて結果生きれれば本望だけど、そこまで長生き目指しているわけではない。でも、今までの50年を振り返ると、なんかね。まだまだやり残したこと沢山あるよなって思えるようになってきたんですよ。ええ。30歳や40歳のころにはそんなこと思ってもみなかったけどね。ここで終わったら煮え切れねえなって思うようになったのですよね。理由は単純。だって、まだまだあるんだもの。これからがリスタートだ!!って言っても過言では無いくらい、沢山生きながら沢山やっつけたい歓びや哀しみや嬉しさや辛さや笑顔や涙や人生色々があるんだよなって、思えるようになったんです。はい。

 

50

 

思えば遠くに来ました。

人生の先輩たちから見たら、まだまだひよっこだろう。

人生の後輩からしたら、けっこういい歳になったんだろう。

 

とにもかくに。

ここまで生きながらえてきた間に関わった全ての人たちに感謝感謝です。

そしてこれからも当分生きる予定なので、これから出会う人たちにも感謝感謝です。

ありがとうありがとうです。

 

人生の節目に。

 

日記でした。

 

お粗末。